2015年3月20日金曜日

【前編】「第2回 電子雑誌サミット」に参加したので感想を書いてみた



本日は飯田橋の英語研究センターで開催された「第2回電子雑誌サミット」を聴講しに参りました。
昨年12月に開催された第1回サミットは諸事情で参加できず、歯ぎしりしていたら何ともう第2回開催!
しかも、金曜休みが多い当方にとってはありがたい開催日なので(!)、迷わず申し込みさせて頂きました。
簡潔ではございますがサミットの内容の一部と個人的雑感を記したいと思います。

※本記事では各雑誌の特徴などの説明は省略致します。関係者以外の皆様は先に上記リンクにて第1回サミットの模様をご覧頂ければ幸いです。


雑誌よりも大事なのは「コミュニティ」?


2回目となる本サミットのテーマは「つくり方」。「つくる」と言っても、テーマになったのは技術面ではなく「コミュニティのつくり方」であり、登壇された3誌の代表者(と司会の仲俣氏)全員がコミュニティの重要性を強調されていたのには驚きました。
現在の本の売り方が「作家の名前」と「キャラクター」の2種類に収斂される中、あるテーマに共鳴するコミュニティ(≒ジャンル)をつくり、それに向けて雑誌を発表するのが今後の道なのでは? と堀田氏がおっしゃられていたのが印象的でした。

また、各誌のスタンスやコミュニティづくりの差異も興味深かったです。

「AiR」は最も商業誌に近いスタンスだと感じました。今後雑誌自体の部数を増やすには? という話の中で、電子のスピードを活かした「勝てるテーマ(ex:エボラ、ISILなど)に特化する」というのも特徴的な見方だと思います。「AiR」が急にそういう方向になる訳ではないのですが、強烈なトピックを軸に出来たコミュニティに、質の高い情報を提供する存在が出来ても面白いかもしれません。

「トルタル」は自由な空間でマイペースの印象。刊行ペースが随分空いていますね? の突っ込みに対し「参加者の作品が雑誌の外側で続いていたりするので、そんなに期間が空いている気がしない」という古田氏の発言には思わずビックリ!
ただ、このようなフォロワーシップ型の運営方法の方が気負う事もないので、長続きできるのかもしれません。文字情報だけでなく、映像や音楽も雑誌に取り込もうとする試みもとても斬新だと感じました。

当方も両足を突っ込んでいる「月刊群雛」は、参加者を平等に扱うのが最大の特徴です。「参加者決定は早いもの勝ち」や「掲載順番は入稿順」と言うのはメディアに関わる人なら驚きのルールですが、逆にインディーズ作家のような「どこの馬の骨か解らない」(!)人々にとっては安心かつモチベーションの維持の後押しになるものです。今日のサミットでもコミュニティの維持や運営にとても気を使っている事がとても良く分かりました。
という訳で、「群雛の制作のはとても楽しいです」と爽やかな笑顔で語って下さった鷹野代表のためにも、参加者はレギュレーションを守って楽しくやっていきましょう!

このように3誌を振り返ってみると、登壇されたお三方の人となりが雑誌に反映されているのかもしれません。
これが電子雑誌の魅力なのかも? と気が付かされたのであります。

以上、前編はサミット全体の模様をお送りしました。
後編は「スポーツ界と電子雑誌の可能性」について考察して参ります(※なお、更新時期未定)

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