2015年12月3日木曜日

【セルフパブリック】群雛文庫・12月ラインアップに対する個人的な期待

群雛文庫の第2弾が12月5日発売されます。今月もいち群雛ウオッチャーとして、ラインアップについて色々と感想とかツッコミとやらを入れていこうと思います。

「オルガニゼイション」「『デリヘルDJ五所川原の冒険②』」は先月に引き続き刊行されます。
前者はここから連載作品です。難しさが薄まり、よりテンションも上がっていると感じました。
後者は幻の連載不可作が収録という事でびっくり。群雛史上初の18禁指定という面でも、歴史的価値のある一冊になりそうです。

「超能力カメラマン内木」はお馴染みのシリーズ。同じ主人公ではあるのですが、毎号シチュエーションを変えて読み切り形式という独特の形式で作品掲載しております。「水戸黄門」チックな安心と安定の物語構成です。とはいえ、パニックものですので読んでるときはなんやかんやいってドキドキするんですが。あと、表紙を見て内木の独特な髪型に軽い衝撃を受けています。

今回の「同ジャンル別作品」モノは神楽坂らせんさんの「あいどる・とーく」とコユキキミさんの「ハハとムスメ」でした。確かにSFというジャンルではありますが、ポジショニングは前者がベタで後者がシュールです。特に後者は14年2月号の流れをがっつり決めてしまった恐怖のトップバッターであります。阪神でいうところの真弓です。果たして、このコラボレーションの行く末は? 編集長のあとがき含め、その意図に注目したいところです。

さてさて、今回のラインナップで一番買いたい本を挙げるのならば、山田佳江さんの「赤毛の魔女と真空図書館」でしょう。特に「ピヨ一号二号のこと」が収録されるというのは非常に嬉しい限りです。
群雛初期の名作であり、どちらかというとスタートは既刊サンプルが中心だった中で、「読み切り作品ここにあり!」を示したという意味でも、歴史的意義も感じる作品です。私にとっても、創刊号のMVPは間違いなく「ピヨ1号2号」です。



さて、少し話は変わりますが、初めて群雛(創刊号と14年10月号)を読んだ時「なんだか難しい読み物が多いなあ」と感じてしまいました。14年11月号を友人に読ませた際も、似たような感想を頂きました。
セルフパブリッシングに参加して1年が経過し、フィクション系作品の読み方や作家の人となり、作風を理解していった今ですと、あまり難しいと思うことも少なくなりました。しかし、純粋な読者としてセルフパブリッシングに触れたあの時期は、間違いなく「難しさ」を感じてしまったのです。

ですが、「ピヨ一号二号のこと」は違いました。小説などのフィクションから久しく遠ざかっていた当時の私でも、頭の中にストーリーがすーっ、と入っていく感覚。少し言葉を加えるのならば、「小学校や中学校の時、こういう話を読んだよなあ」という感覚でしょうか。

あの感覚の正体は何なのか。そして、その感覚を自分の分野の中で生み出すにはどうすれば良いのか。そんなことを考えながら、改めて読み直せれば良いなと思っております

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