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2016年6月30日木曜日

【ラグビー】モラトリアムの中で ~日本対スコットランド戦の個人的雑感~



「ラグビーファン」歴もはや10年となる。なのだが、この日のスタジアムの雰囲気はこれまで一度たりとも体感したことのないものだった。
スタジアムはずっと「ざわつき」で覆われていた。それは明るいお祭り騒ぎの延長線上にあるも。ラグビー界が巻き起こした、新しいムーブメントを思う存分楽しみたい。そんな人々の思いが、自覚せぬかたちで声や音として表れてしまったのかもしれない。

3万4千人もの観客が詰め掛けた、ワールドカップのリベンジマッチ。16-21というスコアは何ら恥ずべきものではない。着実に強化のステップを歩み、退化しないための歯止めもしっかり行われている。しかし、この試合を通して見えたプロセスや結果を考えると、不思議な物足りなさが残ってしまうのも事実だった。



前半をリードしたのは日本だった。19分に自陣から華麗なパス回しで一気にゲイン。一旦は相手ディフェンスに阻まれたが、再び大きく逆サイドに展開して最後はフリーで走りこんだ茂野がトライ。エディジャパン、そしてサンウルブスで築いてきた技術が集結された一本だった。

しかし、チームとしての不安定さも前半から散見された。ハンドリングやセットプレー、ブレイクダウンでの小さなミス。ペナルティを奪われると、敵はすぐさまゴールポストを指差した。何とか13-9で折り返したものの、後半に向けての立て直しは必至だったのも確かだ。

その不安は相手の効果的な選手交代で一層表面化する。後半開始早々からフロントローを総入れ替えし、49分にはスクラムハーフのレイドローを投入。この2つがターニングポイントになってしまった。


日本ラグビー界における新たなトラウマことレイドローさん


一旦は持ち直したかに見えた守備やセットプレーに規律が無くなり、押し込まれる時間がより長くなる。そして、些細なミスからピンチを招き、焦りの果てに反則を犯してしまった。攻撃も時折素早いパス回しは見られたが、トライを奪うことはできず。そして、後半決められた4本のペナルティゴールは、日本代表のモチベーションを落とすのに十分すぎた。
今回の敗戦で露呈した課題――例えば集中力の欠如やセットプレーの苦戦など――は、現在サンウルブスで課題とされている部分と同じだった。来年のサンウルブスだけでなく、秋の欧州遠征に向けても直さなければならない部分は多い。

とは言え、スコアだけ見れば5点差の敗戦である。ホームの利もあったとは言え、これまでコテンパンにやられ続けた歴史と比べるならば、大健闘と言える結果だろう。日本側もけが人が多い中で、小瀧、金、茂野らが台頭した点は大いに喜べる話だ。
しかし、この5点差に少なくない失望をしている僕自身もいる。それは昨年のワールドカップ時に感じたものと同じ、「もっとできるはずなのに、力を出し切れなかった」というものである。




2016年春の日本代表は仮初めの姿だった。次期ヘッドコーチのジェイミー・ジョセフとの契約は現所属先との都合もあり、9月から。大物指揮官との獲得と引き換えに、4月から6月にかけての代表強化シリーズには空白期間が生まれてしまった。
4月からの対アジアでは20歳以下日本代表監督の中竹氏が、そして6月の3連戦はサンウルブスのマーク・ハメット氏が代行として指揮をすることになった。4月と6月の断絶、そして選手をチョイスする側と試合を戦う側の断絶。分業制はやはり歪な時間を生み出してしまった。

一見すると、ワールドカップ以降の日本ラグビー界には濃密な時間が流れているように見える。スーパーラグビーへの参戦、強豪国との腕比べ、そして、この時間を楽しみに集った多くのラグビーファンたち……。これらの動きを「停滞」と評するには無理がある。

しかし、濃密である一方で「大味」な印象も見え隠れしているのだ。スケジュールは埋め込まれているけれど、準備不足で力を出し切れない。ないしは、資源を揃えることができない。そのジレンマと闘い続けた日々だった。
これを一言で表せば、日本ラグビー界は約9ヶ月間「モラトリアム」の状態にあったということである。やりたいことは沢山あるし、できそうな気がしているのだけれど、何かあと一押しが足りない。そんなループをひたすら繰り返していた。

7月15日のサンウルブス対シャークス戦をもって、このモラトリアムは一旦終了する(もちろん、リオで奮闘する7人制日本代表は忘れてはいけないが!)。そして、つかの間の休息の後、トップリーグが8月末に開幕する。慌ただしく、ラグビーシーズンがまた始まる。
その新たな節目を迎えた時、あの「モラトリアム」で得たものや得られなかったものに思いを寄せるシーンが来るのだろうか。

ざわつきが止まないスタジアムの中で、僕はそんなことを考えていた

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秋のラグビーシーズンの前に、予習として拙著はいかがでしょうか?

2016年2月27日土曜日

【ラグビー】成長の途上 ~スーパーラグビー開幕戦 サンウルブス対ライオンズ個人的雑感~



やはり成熟度の部分で大きな差が出てしまった感は否めない。しかし、向上心のある奮闘ぶりに、今後への期待値も抱かせてくれる開幕戦となった。

南半球の強豪プロチームが集うラグビーリーグ戦、スーパーラグビー。日本から参戦するサンウルブスは開幕戦で南アフリカの成長株、ライオンズと対戦。攻撃の精度不足に泣かされ13-26で敗れたものの、ディフェンスを中心に健闘するシーンも数多くあった。

厳しい試合展開も予想されたが、予想以上の奮闘をサンウルブスは見せる。低いディフェンスで出足を挫き、相手攻撃のテンポを殺すことに成功。特にエドワード・カークの運動量とボール奪取能力は非凡なものがあった。日本人に好まれるタイプの外国人選手ではないだろうか。

しかし、攻撃は終始停滞してしまった。ライオンズのディフェンスもしっかり整備されており、サンウルブスはなかなかゲインすることができない。ピシとセンターのパスワークも、山田と笹倉のランにもしっかり対応していた。土台が出来ているチームと、一夜城な急造チームとの差がここで出てしまった感は否めない。バックスに一人は「パワー」で対応できる選手が欲しいとも感じてしまった。




このように課題も沢山あるのだが、終わったあとの後味の良さも残る試合でもあった。その理由はひとえに「チームが成長している瞬間を見られた」からである。

最も実感したのが後半7分のスクラムだろう。ペナルティを繰り返し、ゴール真正面のイヤな位置で相手が選択したのはスクラム。前半はコテンパンにやられていた。
観客席から悲壮感たっぷりの歓声と手拍子が轟く中、ここでフォワード陣は奮起した。何度も組み直した末にたどり着いた、低い姿勢から相手にじわじわ圧力をかけるスクラム。見違える出来に驚いたのは、ファンも相手も同じだろう。
失敗すればゲームが一気に壊れる可能性もあった。それだけに、このスクラムで相手にペナルティを与え、ピンチを脱出できたのは大きい。そして、今後の戦い方においても非常に強い意味を有している。

サンウルブスは準備期間も短く、まだ開幕の段階では「未完成」の状態だ。本来であれば開幕前に「完成」の状態に一旦持って行って、リーグ戦での破壊や再生を経ながら、さらなる強固な完成形を目指す。そんな強化のセオリーから外れているというのは、非常に由々しき問題である。
だが、時は戻らない。サンウルブスは本番の試合を経ながら「完成」を目指さなければならない。試合は「完成形のお披露目会」ではなく、「完成を目指す成長の場」なのだ。

「未完成」であるが故に、弱さは素直に受け入れなければならない。しかし、未完成なものが完成に近づく様子を本番で見られるというのは、非常に面白い。

あの意地の一押しには、我々が愚直な狼軍団を追うべき理由が含まれていると感じたのだった

【SCORE】
<開催日> 2016年2月21日 13時15分キックオフ
<競技場> 秩父宮ラグビー場
<試合結果> ヒトコム・サンウルブス 13(1T 1G 2PG)-26(4T3G) ライオンズ


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2016年2月11日木曜日

【ラグビー】僕がサンウルヴスに「勝利」を期待していない理由



今年より南半球最高峰のプロラグビーリーグ、「スーパーラグビー」に日本からチームが参戦することになった。その名もサンウルヴス。昨年脚光を浴びたワールドカップの勢いそのままに、日出ずる国の狼が牙をむく…

と、意気揚々と書きたいところだが、現状を考えると不安も一杯だ。苦しい船出の予感、その一方で掲げられている大きな理想。この二つを掘り下げていくと、「初年度のサンウルヴス」が担うべき新たな役割が見えてきた。


厳しいチームビルディング


サンウルヴスの初年度スコッドを初めて知ったとき、ある程度は覚悟していたことだが「厳しいな」という印象を抱いた。
日本代表選手が多数参戦しているとは言え、主力として絶対的だったのは堀江や立川、山田くらいだろう。リーチ、田中といった昨年もスーパーラグビーに参戦していた選手はもちろん、五郎丸、畠山、松島、サウ、山下らもサンウルヴスとは異なる海外チームを選んだ。

当初からチーム編成の遅れが叫ばれ、エディ・ジョーンズがディレクターを辞した後は「参戦見送り」という報道もあった。チームができただけでも良し! という見方も出来るが、やはりもどかしい。
また、外国籍選手も個性的なプレーヤーが多いが、スーパーラグビーの経験値を考えると心許ない。カーク、フィルヨーンも一線級とは言い難い。レベルズの初期を支えたスタンリー・モートロックのような選手が居れば良かったのだが…。

以上のことから、サンウルヴスの陣容は参戦18チーム中「最もナメられかねない」と考えて良いだろう。マーク・ハメットHCの猛特訓でチー無力を上げたいところだが、こちらも時間不足であまり期待できない。

サンウルヴスに勝利を求めるのは厳しい。「勝利」で感動を呼んだエディ・ジャパンとの落差に、多くのファンが苦しむ可能性がある。これは覚悟しなければならないだろう。

そんなチームに、果たして我々は何を期待すれば良いのだろう?


2016年2月3日水曜日

【ラグビー】未完のアップデート ~中大ラグビー部・2015年シーズンの個人的総括~



曇り空のラグビー場に、激励の拍手が成り響いていた。スコアは0-105。チャンピオンに挑み、結局何も残せぬまま敗れ去っていく。いや、暖かい激励の拍手だけはこの時、この場所に残すことができたのかもしれない。
どんな状況でも支えてくれる暖かいファンが居るのは喜ばしいことだ。でも、このチームはもっと何かを残せたはずなのに……。

中央大学ラグビー部は今年も大学選手権で苦しんだ。しかし、これまでのプロセスは過去2年とは異なっている。山下組が築き上げたものと、失ってしまったもの。この視点で、改めて戦いを振り返っていきたい。


順調だったスタイルの構築


春の大会で中大は印象的な戦いぶりを残していた。対抗戦の強豪・筑波大を撃破したのはもちろん、前年とは異なり攻撃的なラグビーにチャレンジしているのが好印象だった。
前年の桧山組は戦いに苦戦したのはもちろん、戦い方もモールとディフェンスと浜岸のキックに頼ってばかりだった。リーグ戦では何とか残留を果たしたものの、大学選手権では上位チームとの差が歴然と表れていた。
何とか次は1つでも多くトライを奪い、多く勝ち星を積み上げたい。この考えでチームはまとまっていた。モールやPGに頼らず、恐れずバックスに展開する。その変貌ぶりは多くのファンを驚かせるものだった。



夏合宿を経て迎えたリーグ戦。ここで中大は少し戦い方を現実的なものへと変更していた。初戦の法大戦、そして因縁の大東大戦。初っ端から難敵とは言え、上位進出のためには勝利がマストである。
そこで披露したのが「体力のラグビー」だった。前半は我慢してビハインドを最小限度に抑え、後半の残り10分がため込んでいたスタミナをフル活用してかき回す。春に鍛えた展開攻撃はもちろん、昨年の積み重ねもあるモールも効果的に活用していた。
結果は見事な連勝スタート。今年の中大はひと味違うことを示すには充分だった。ちょうどワールドカップにて、日本代表も持ち前のフィットネスを存分に生かして勝利を挙げていただけに、方向性に誤りはないと僕も鼻高々だった。

東海大、流通経済大には敗れたとはいえ、下位チームを寄せ付けず3位でフィニッシュ。この粘り強い「体力のラグビー」を続けていけば、王者にも一泡吹かせられるかもしれない……。そんな思いを抱いて選手権に挑むも、ここで思わぬ壁にぶつかってしまう。


2016年1月26日火曜日

【ラグビー】リクシルカップ決勝戦の個人的備忘録


開幕戦の写真と比べてみましょう(小声)


トップリーグの頂上決戦、リクシルカップ決勝は壮絶な試合となった。
延々と続く激しい肉弾戦。トーナメント戦から突如現れたパナソニックのラッキーボーイ、ヘイデン・パーカーのゴールキックで勝負は決したかに見えたが、東芝も適切な選手交代とポジションチェンジで息を吹き返す。
27-21とパナソニックの6点差リードで最終局面へ。「今日のパナソニックは、何だか上手くボールキープができていないなあ」と思った後からが、この試合の伏線が全て回収されていった。



リチャード・カフイが勘違い(!)でキックパスを上げた瞬間から、フランソワ・ステインがサヨナラゴールキックを外すまでの3分間。この時間は異様だった。
この3分間、スタジアムには「敗者」しかいなかった。東芝は依然としてスコアで敗れていたし、パナソニックはもう気持ちの上では敗れているかのような振る舞いだった。
豊島のトライが決まったあと、堂々と戦い続けていた野武士たちは膝から崩れ落ち、表情は青ざめていた。トップリーグを連覇し、勝ち慣れているはずの選手たち。らしくないシーンに、思わず驚いてしまった。



「勝敗」は例えば「天国と地獄」と表されるように、上下左右で分断された世界観で語られる事が多い。
しかし、あの3分間はそれに該当しない。むしろ、メビウスの輪の如く、ちょっとした立ち位置の違いであって、両者はどこかで繋がっている。
ノーサイド後、ピッチ上で繰り広げられた表情の移り変りを見ているうちに、そう感じたのである

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2016年1月16日土曜日

セルフパブリッシングでスポーツを残すことについて

響斗七さんの「名馬九景」を読み終えました。


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以前読んだ名馬図鑑でも思ったのですが、やはりチョイスがウマい、いや上手いというのが第一印象です。競馬勉強中の自分としても、二線級の名馬を知れる貴重な一冊。また読み返した上で、本格的なレビューをば…

さてさて、これを読んでいるときにふと思ったのです。「こういうマイナーな話をたっぷり読めるのは、やっぱりセルフパブリッシングならではなのかなあ」と。




最近はとんでもないことになっておりますが、僕がずっと追いかけ続け、そして書き続けているラグビーも「マイナー」なスポーツでした、いや、まだマイナーだと思っています。
本屋にラグビー本が溢れかえり、W杯の感動とかエディ・ジョーンズとか五郎丸とかを延々と語り継いでいる一方で、ラグビー界がどういうプロセスで歩んでいるのか/いたのか? を振り返る本は殆どみかけません。
2015年9月を境に、「語り継ぐラグビー」と「記録の海の底に沈むラグビー」の2種類に分かれてしまった感もあります。水面に糸を垂らしても、珍しい魚は釣れないぞ! と言いたいところです。

そんな流れに対し個人的に悪あがきをしてみたのが、先日出版した「ラグビー選手になりたかった」という一冊です(って、結局宣伝かよ! という皆様の意見を耳にしつつ)

セルフパブリッシングが既存の商業出版では相手にされない情報を捕らえ、この世に送り出す。だからこそ、そこで生み出されるものに共感してしまうのです。そして、マイナースポーツ、マイナーチームの関係者にとっては、作家として知っている情報を送りだしたり、あるいは読者として受け止めたりすることのできる大チャンスが広がっているではありませんか!

が、その一方でセルフパブリッシング故の問題があります。商業ベースではないからこそ、お金にならないのです…(涙)
まあ、そりゃラグビーの本ならエディやら五郎丸のモノを売りたくなる/買いたくなるのが世の常です。
マイナーという枠内でセルフパブリッシングが可能性を秘めている一方で、マイナーからメジャーへとブレイクスルーするには、やっぱり何かしらの労力を費やさねばならない。このジレンマはスポーツ界にとっても課題だと痛感しています(僕の本の売り上げを見ていると尚更)

現在、セルフパブリッシングを積極的/継続的に活用しているスポーツライターは、プロアマ問わずそれほど多くはありません。色々と細かい事情があるのかもしれませんが、少しもったいない気もします。
作家主体だからこそ、伝えられる、そして残すことのできる情報があるはずです。空振りに終わるかも知れませんが、まず大事なのは「記録として残すこと」なのです。その記録が多様であればあるほど、ファンの記憶として残り、今後も語り継がれる可能性を生み出してくれると思っています。

記録が残り続ける限り、スポーツを楽しい物語として消化してくれるファンがいる。そんなことを信じながら、僕はこれからもセルフパブリッシングという手段でスポーツを残し続けていきたいところです

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2016年1月9日土曜日

【セルフパブリッシング】新作「ラグビー選手になりたかった」の見どころを個人的に解説してみた



お待たせしました、というか待たせ過ぎてすいませんでした・・・
当方の新作が1月11日よりkindleストアにて配信されます!

まずは(11月にも同じことを書いた気がするけれど)内容の紹介からどうぞ!
また、ランディングページはこちらです。


2015年9月、日本ラグビーの歴史が変わった!
では、ここに至るまでの4年間は、どのようなプロセスを歩んで来たのだろうか?

ラグビー界を独自の視点で見つめ続けてきたブログ「ラグビー選手になりたかった」がなんと(作者本人の手で勝手に)書籍化!
エディジャパンの4年間を追った試合レポート、数多くの反響を呼んだ「ラグビーファン論」などのコラムはもちろん、書き下ろしエッセイも収録した盛りだくさんの内容となっております!
昔からラグビーファンの人も、これからラグビーファンになりたい人も、「今、そこにあるラグビー」を知るにはもってこいの1冊です。

<内容詳細>

●はじめに

①「今、そこにあるラグビー」を愛するということ

②エディジャパン備忘録 テストマッチ編
・選ばれ続けて欲しい3人の選手について 2012年春・代表シリーズ雑感
・全てはここから始まった 2013年6月 日本対ウェールズ戦
・真の強さと向き合って 2013年11月 日本対オールブラックス戦
・「強み」を巡る駆け引き 2014年6月 日本対イタリア戦

③エディジャパン備忘録 ワールドカップ編
・過去を思わぬかたちで飛び越えた 南アフリカ戦
・いつもの負け方と少しの言い訳 スコットランド戦
・「素の力」で上回る サモア戦
・強くなるための「余白」を残して アメリカ戦
・「エディ後」のラグビーとは? ~W杯・日本代表総括~

④コラム集 「ラグビーファンの現在地」
・「楽しいラグビー」の時代へ
・「ラグビーファン」論
・ラグビーファンをサッカーファンにする方法
・「RED OUT」という革命

⑤エッセイ集「今を弾む楕円球」
・無慈悲なゲーム
・トライはPGの延長戦上にある
・これからのセブンズをつくろう
・きっと、桜咲くよ

1月11日より配信スタート! 最初の3日間は無料配信&約1か月間99円セール実施致します!


2015年12月18日金曜日

【中央大学ラグビー部】大学選手権 対関西大学戦の個人的雑感



勝ち点は最大限獲得することが出来たが、試合内容は残念ながら「今季ワースト」と言わざるを得ない。前半の苦戦、後半の復調から導き出される答えは、大学選手権は難しい舞台であり、かつ総力戦で挑まなければならないということだ。

スターティングメンバーを見て「おっ!」と思ったファンは少なくないだろう。普段はスーパーサブとして待機しているSHの住吉が、この日はスタメンを飾っていた。苦手な前半の立ち上がりも自ら仕掛け、終始優位に試合を進める――という算段である。

が、これが見事に失敗した。
前半開始早々に住吉のミスでトライを奪われると、その後の攻撃もテンポが上がらない。スピーディーな展開攻撃を続けるも、逆に相手の出足の早いタックルの餌食に……という展開がひたすら続いた。
選手個々の問題というより、勝負に出た割には準備不足というのが炙り出されてしまった感がある。ストレスフルな展開が続く中、前半は7-12の5点ビハインドで折り返した。




指導陣の檄も飛んだのだろうか(?)、後半は見違えるほど良いラグビーになった。交代出場のSH長谷川は冷静にボールを捌き、関大ディフェンスからスピードを奪う。前の試合から好調のFL小野、WTB高も見せ場をつくった。いつも通りのプレーが出来れば、それほど苦労する試合ではないはずなのだ……。
後半は3トライを奪取し、失点はゼロ。最終スコアは24-12だった。

前半と後半で異なるチームになる、というのが今年の中大の特徴なのだが、この試合は悪い意味で「別のチーム」を見せつけられたきらいがある。
鍛えてきた「攻撃的ラグビー」で相手を圧倒するつもりだった前半。しかし、関大の素早い守備、そしてそこからのテンポの良いパスワークとの食い合わせを考えると、前半からぶつけるべきではなかったと思う。相手の素晴らしいプレーがあっての苦戦ではあるが、中大はゲームプランを間違えてしまったと言わざるを得ない。
また、一部の主力選手の硬い動きも目についてしまった。3週間のインターバルだと、やはり試合勘が鈍ってしまうのだろうか。




とはいえ、勝利を見事手にしたこと、そして来週の法大も得意とする「スピード溢れるラグビー」に体を慣らせたのは収穫だ。連勝で最終戦を迎えるために、抜かりなく準備を進めて欲しいと願うのみだ。

グループリーグの初戦は少なからず波乱があった。大東大、同大、天理大がそれぞれ、筑波大、慶大、早大に勝利を収めた。帝京大を中心とする対抗戦勢が優勢だった大学選手権において、徐々に地核変動が起きているのではないだろうか。

だからこそあらゆる力を集結させて相手と戦い、そしてチームと個々人が開幕戦よりもより成長した姿を示さなければならない。大学選手権は一筋縄ではいかないという経験が、第2戦でより活かされることを期待したい

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挑戦者にも喝采を
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2015年11月28日土曜日

【中央大学ラグビー部】関東大学リーグ戦を終えての個人的総括



中大にとってリーグ戦は「良き鍛錬の場」となった事だろう。上位2チームには勝てなかったものの、個人とチームが得た成果は、大学選手権でより一層花開くと願いたいところだ。

山梨学院大戦はいわゆる消化試合となってしまった。中大が勝っても3位のままであり、山梨学院が勝っても最下位のままである。
そんな状況ではあったが、スコア、内容共に充実していたのは中大だった。前半で5トライを奪い試合を決めると、後半も自慢の攻撃力が爆発。控えメンバーに経験を積ませつつ、好内容で10トライ。97-3の圧勝で試合を終えた。
また、怪我明けのフランカー・小野やウイングの高が好プレーを連発。大学選手権に向けて弾みをつけたのも心強い。まだまだけが人は散見されているが、3週間の長いインターバルを充分に活かして、ケガ人の復帰とチーム力の向上を目指して欲しいところだ。

過去2年と比較しても、中大ラグビー部の充実ぶりはなかなかのものがある。勢いで躍進するも、選手層の薄さで息切れした山北組。チームビルディングが遅れ、何とか選手権にたどり着くも実力不足を露呈した檜山組。今年の山下組は、過去2年の苦杯を充分克服したチームだと言えるだろう。


2015年11月27日金曜日

「月刊群雛」2015年12月号掲載作品 「戦術ナドロ」のあとがきと言い訳



毎度お世話になりっぱなしの電子雑誌、「月刊群雛」の2015年12月号に参加させていただいております。
今回は「戦術ナドロ」という作品で参加しました。コアなラグビーファンの方ならご存じだと思いますが、2011年から14年にかけてNECに在籍したフィジアン、ネマニ・ナドロの日本デビューイヤーとその功績について記した一品となっております。

サンプルもございますので、まずはこちらをご一読頂ければ幸いです。


月刊群雛 (GunSu) 2015年 12月号 ~ インディーズ作家を応援するマガジン ~』 鷹野凌(編・著) 結城浩(著) 波野發作(著) 矢樹純(著) 米田淳一(著) 川瀬薫(著) 幸田玲(著) 晴海まどか(著・編) 和良拓馬(著) 泉鳴巳(著) よたか(著) 浅野佑暉(著) 長鳥たま(著) 0.9Gravitation(表紙デザイン) 宮比のん(群雛ロゴ) 原田晶文(編) 竹元かつみ(編)著

カレンダーの都合上、12月号は割とタイトな日程で色々と仕上げたなあと感じています。グレゴリウス歴を創った人が悪いとしか言いようが無いのですね。

ラグビーが自分の中では一番書き慣れているスポーツなのですが、逆にそれを「ラグビーを知らない人たち」にどう伝えるかという変換作業に一番苦労しました。
コアなファンも引き込みたいし、いつもの読者にもしっかり伝えたい。他の競技ならば後者に軸足を置くのですが、今回は割と欲張って二つとも突っ込んでしまったと思います。
ラグビーはブームの有無に関わらず(?)、一生をかけて書き続けるスポーツですので、これからも「質・量・幅の充実」を目指して参ります。


2015年11月22日日曜日

【セルフパブリッシング】「月刊群雛 2015年12月号」に参加させて頂きます


4年前の対Honda戦のナドロさん@ケーズスタ


日本独立作家同盟が発行する電子月刊誌「月刊群雛」にて、初めてラグビーの作品を掲載させていただく運びとなりました。
タイトルはずばり「戦術ナドロ」。NECで4年間プレーし、惜しまれつつ退団したネマニ・ナドロの功績を振り返るエッセイになっております。エッセイとカテゴライズさせて頂きましたが、コラムの要素もあるのかな?

ナドロ、特に2011年シーズンのナドロについては語り出すと止まらなくなりそうなのですが(笑)、僕がラグビーを観た中で最も衝撃的であり、色々と思い出深いシーンを残してくれた選手でしたね。あの年はノヌーやフーリーが活躍したり、翌年はSBWショックなんて言うのもありましたが、やっぱりナドロが一番です(?)
そんなわけで、まずはサンプル&インタビューをお楽しみ下さい。


戦術ナドロ(サンプル版)』 和良拓馬著

ラグビーファンの方は懐かしく、そしてラグビーに興味を抱いて下さる方には面白い作品に仕上がりました。
発売日は今月24日です! お楽しみに!?


2015年11月16日月曜日

【ラグビー】チケットはどこに消えた? ~トップリーグ・空席問題を巡る個人的雑感~


前のエントリーに掲載した写真と比べてみましょう…

熱気あるラグビー・トップリーグ開幕戦……といきたいところだったが、残念ながらチケット騒動で冷や水を浴びてしまった感は否めない。
しかし、これはいち組織の責任というよりも、「チケットを取り巻くパワーバランス」の問題が大きいのではないだろうか?

事の詳細は既に多数のメディアで報道されているので、ここでは割愛する。

ラグビー空席、原因は見込み違い 企業割り当て分9000枚「5割しかさばけず」(デイリースポーツ)

これらの記事で驚いたのは「企業購入分が一般販売分よりも4000枚も多いとは!」という事だろう。一般販売分に年間パスポートや回数券などを加えても、企業配布分との割合は1:1である。
「協会は企業動員を優遇するばかりで、ラグビーファンに冷たいのでは?」という意見も聞こえてきそうだ。だが、ラグビーファン、特にコアなラグビーファンがどのような経路でチケットを入手しているかを考えると、この問題は複雑な様相を帯びてくるのである。

まず、トップリーグを観るために用いるチケットの種類をここで大まかにまとめておきたい。

一般販売:いわゆる一般的な観戦チケット。自由席前売り1,350円より
・回数券:自由席が対象。5枚一組で5,500円なり
・年間パスポート:トップリーグ全試合が見れる。18,500円なり
・招待券:新聞社やJRFUメンバーズクラブが配布しているもの。自由席がタダ
・企業が所有するチケット:チームが協会より購入し、それを元に社員・関係者を動員する

今回の秩父宮の件では、一般販売分が完売し、更に招待券での入場が抑制される一方で、企業所有分のチケットが余ってしまいスタンドに空席が目立つ結果となってしまった。
また、回数券や年間パスポートでの入場は認められていたが、使えないと勘違いして来なかったファンもちらほらいた模様である。(サイトでの案内を見る限り、特段不親切なものでもないとは思うが、「これらは使えます」と追記しても良いのでは)

次はミクロな視点で、ラグビーファンたちがどのような経路でチケットを入手しているか考えてみたい。ここに「一般販売分が少ない謎」が隠れていると私は踏んでいるからだ。

①私の場合について
私は某大学の応援がラグビー観戦の中心であるため、トップリーグに割ける時間は年間5~10試合の間である。そう考えると、まずは回数券を購入し、そこからスタンプラリーやJRFUメンバーズクラブ(3枚が1年間有効)の招待券を併用して観戦している。これで充分間に合うし、友達を誘う事すらできる。一般販売窓口を使うのは年に1回か2回あるくらいだろうか
※今年はトップリーグをあまり見に行けない予定なので、久々に一般販売窓口を使って開幕戦のチケットを購入した


②コアなラグビーファンについて
毎年多数の試合を観戦し、かつ贔屓チームが無い、色々な試合を見たいという人は年間パスポートや回数券派が多数だろう。
その一方で、贔屓チームがある方はファンクラブ経由でチケットを入手するケースが多い。そう、このファンクラブがなかなかくせ者なのである。

トップリーグ全チームのお得なファンクラブをまとめてみたよ!

上記リンクでまとめられているように、年間数千円の会費で様々な特典を手に入れる事ができる。特にチケット関連では「全試合無料」を謳うチームも存在する。これならば一般販売窓口を用いなくとも、楽しくお手軽にラグビー観戦ができるだろう。


③企業動員について



サントリー側の証言によると、チケットはチーム(企業)が購入し、様々なかたちで配布されている模様だ。手段は無料・有料のケースはあると思うが、とりあえずこの方々が一般販売窓口を用いることはあり得ないだろう。


2015年11月13日金曜日

【ラグビー】「見られている」ことについて ~トップリーグ15-16シーズン開幕前に一言~



昨年のトップリーグ開幕戦より

ラグビーW杯で日本代表の試合が終わり、今日のトップリーグ開幕を迎える約1ヶ月もの期間。それは多くのラグビーファンが体験したことの無いモラトリアムだった。

帰国時は多くのファンに迎えられ、その後の取材攻勢やテレビ出演の嵐は追いつけないくらいだった。特に、五郎丸はかのポーズ含め大々的なブームになっている。(そんな有り難いポーズだとは知らなかった!)
先日もセブンズの五輪予選が地上波のゴールデンタイムで放送されていた。桑水流主将の顔が堂々と流れる姿を見ていると、もはやこの流れには逆らえないと思わざるを得なかった。

今の状況は多くの人々に「ラグビーが見られている」状況なのである。
そして、この「見られている」状況だからこそ、キャリアの長いラグビーファンたちは気をつけなければならないことがある。

今までラグビーに興味が無かった人々が、大量にスタジアムに駆けつける。彼らにとって初めてラグビーに触れる瞬間、様々な新しい気づきを我々に提供してくれることだろう。もちろん、それはポジティブなものだけではなく、ネガティブなモノも含めてだ。既存のファンが常識/正義だったものが、新しいファンにとってはそうでないこともある。
そのようなギャップと対峙した際、既存のファンはどう振る舞えば良いのだろうか?

ルールやマナーを説いて、それらに従って頂くことも必要である。その一方で、ある程度寛容なり、新しいファンを懐の中に入れていく事も必要だと僕は考える。新しく見られている視線をうるさく感じるのではなく、更なるムーブメントを起こすヒントとして用いるのだ。そうした活動が、ラグビーをブームではなく文化として根付かせる第一歩になる。

いよいよ開幕するトップリーグ。試合を楽しく見つめている我々の振るまいが、新しいラグビーファンにしっかりと見られて貰えるように、これからも草の根の活動を頑張っていかなければならない

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2015年11月8日日曜日

【ラグビー】灰色のラストプレー (国学院久我山対東京戦について)



後半30分を過ぎていた。追いかける東京高校の選択肢はモールだった。今日何度も試み、何度も失敗している選択肢。それでも、ピッチ上の15人に迷いは見られなかった。
突如目覚めた相手に対し、気圧される國學院久我山。塊と化したモールに対し、遂に越えてはならない一線を明け渡してしまう。
12対12の同点。東京高校にはゴールキックで、あと2点追加できる権利を有している。




ややバックスタンドより、角度にして45度くらいの位置だった。それなりの難易度はある。でも、あの位置と同じくらい難しいゴールを、キッカーは前半決めている。
スタジアムの緊張感は高まり、わずかなざわつきも静寂の中に組み込まれてしまった。

残念ながら、楕円球はポールとポールの間をくぐり抜けてはいなかった。




大会の規定上、この試合は「引き分け」であり「優勝」という栄誉は両校に等しく与えられる。
しかし、一番欲しい「花園への出場権」は1つの高校にしか与えられない。選択方法は両校主将の「抽選」によって決定される。

非常に残酷だ。無理をしてでも延長戦を採用すれば良いのではないか。海外では「ペナルティ・ゴール戦」というルールを採用している大会もある。そっちの方が、まだ運よりも実力を反映する事ができるのではないか。
勝敗は常に、明確であって欲しいものなのだが…。

両チームは表彰式を終えると、そそくさと控え室へと戻っていった。
その後の抽選結果を、僕は知っている。でも、彼らにその結果が伝えられたとき、それぞれどのような表情をしていたかについては、知る由も無い

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昨年の国学院久我山対成城は上記拙著にも収録しております。そう言えば、あれもラストプレーで明暗が分かれましたねえ…

2015年11月1日日曜日

【ラグビー】関東大学リーグ戦 中大対専修大戦 個人的雑感



勝者は勝った心地がしないゲームであり、敗者は敗れるには勿体ないゲームをしたと思っただろう。
試合内容の差が点差に結びつかなかった一戦だった。

序盤は中大ペース。浜岸のロングキックで陣地を稼ぎ、力で勝るモールを押し込む。「いつもの前半の戦い方」で挑んだのだが、攻撃時にミスが相次ぎ奪えたトライは1本だけ。専修ディフェンスが前へ前へと強い圧力をかけていたのにも対応できていなかった。
何とか5-0で折り返したのだが、前半に突き放せなかったことが後半に暗い陰を落とす。



後半16分、住吉のビッグゲインをキッカケに大外へと展開し、赤池がこの日2本目のトライを奪う。「何とか一歩前進」と思ったのだが、専修大は「反撃の火種」をまだまだ残していた。
直後のキックオフの処理をミスすると、専修大が怒濤のパスワークをみせる。小さなパスを手際よく繋ぎ、中大のタックラーに的を絞らせない見事な攻撃だった。
あっという間に2本のトライを奪い、同点。アップセットを覚悟した中大ファンも多かったに違いない。

その空気を打ち破ったのが伊藤大地のインターセプトだった。専修のハイプレッシャーを逆手に取った一撃は、相手選手の戦意を殺ぐには充分だった。
試合終了間際にも追加点を挙げ、26-12で勝利。しかし、中大ベンチからの「歓喜のブギウギ」がお預けになったことを踏まえると、誰一人満足できない内容だったことが伝わるのであった。

内容に差が出た要因を考えると、中大側はファーストタックルの精度の低さであり、専修大側はパスのテンポを早いまま保てたというになる。これは表裏一体の関係とも言えるだろう。
専修大は大東大戦も少し見たのだが、今時珍しい「バックス偏重」のチームだと再認識させられた。高い位置からのディフェンスと守備をさせる暇を与えないパス攻撃は、大柄の選手にどう立ち向かうか? という命題を追究している多くのチームにとって「対峙した経験に乏しい」モノではないだろうか。
現時点では個の力の壁に跳ね返されてしまっているが、このラグビーが一層進化していくことを考えてしまうと、いち相手として正直ゾッとしてしまう。
村田亙氏の指導力に今後も注目していきたい。



これが浜岸の「ルーティーン」か…と、ちょっと思ってしまった笑


「勝って反省」と言うと聞こえは良いが、流石に今日は色々と疲れる試合だった。「油断していたのでは?」と勘繰られても仕方が無い出来である。
前半我慢で後半勝負…というのも良いのだが、残り2試合は下位チームとの対戦だ。もっと前半からアグレッシブに仕掛けても良いのかもしれない。
今日の試合で高が復帰し、バックスの駒も徐々に充実してきた。春先に見せた展開ラグビーに、もう少しチャレンジしても良いのかもしれない

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2015年10月31日土曜日

【車いすラグビー】IWRF アジア・オセアニアチャンピオンシップ2015を観戦しに行ってみた



世界を目指すのはユニオンやセブンズだけじゃない! ウィルチェアもだ!!


……てなわけで、今日は千葉市にある千葉ポートアリーナにて、ウィルチェア(車いす)ラグビーの観戦に行って参りました。
このウィルチェアラグビー・アジア・オセアニアチャンピオンシップはリオパラリンピックの地区予選も兼ねており、既に出場権を得ているオーストラリアを除く上位1チームにリオへのチケットが与えられます。
日本代表は世界ランク4位で、実は強豪国なのであります。初日はニュージーランド、韓国を危なげなく下し、更に午前中に行われた豪州戦も勝利! この調子でパラへの切符獲得&優勝で大会を終えて欲しいところです。

ルールを簡単に紹介すると、

・1チーム12人で、4人対4人
・障害の程度により0.5から3.5のポイントが付与され、ピッチ上の選手合計で8.0以内に抑える
・8分のピリオドで最大4回。試合時間は結局90分くらいかかる
・オフェンスは40秒以内に攻撃。一人がボールを持てる時間は最大10秒まで。それまでに、ドリブルかパスを選択する
・パスは前に投げてオッケー
・ゴールラインを超えると1点

というのを覚えておけば、ひとまず観戦には困らないでしょう。
コートの大きさはバスケ、ボールはバレーボール、前に投げるパスが良いのはアメフト、キルプレーの概念があるのはアイスホッケー…といった具合に、「ラグビー」と題されてはいますが、実は色々なスポーツの要素をミックスさせた新感覚のスポーツとも言えるでしょう。(発祥の地がカナダなのも影響しているかも?)

そんなわけで、今回の記事は僕が感じた「ウィルチェアラグビーの魅力」を2つご紹介したいと思います


2015年10月23日金曜日

【ラグビー】新作本のお知らせ



先般の「挑戦者にも喝采を」のセールでは多数の皆様にご購入して頂きました。改めて感謝申し上げます。誠にありがとうございました。

さて、先のセールはラグビー日本代表の活躍に便乗したセール(!)でしたが、次回作もラグビーのムーブメントに便乗した1冊(!!)にしようと考えております。

タイトルはずばり「ラグビー選手になりたかった」です。

要するに、このブログと同じ名前であり、2012年初旬から続く4年間の記録をたっぷりまとめて一挙放出&書き下ろしエッセイも収録……という訳です。
途中でライブドアからBloggerへと移行しましたが、ライブドア時代の名作とか迷作(?)も沢山つっこませて頂きました。時系列で読むと色々な発見がありますなあ。
詳しくは下記のご案内を一読して頂ければ幸いです。お楽しみに!?


2015年10月13日火曜日

【ラグビーW杯】日本対アメリカ戦の個人的雑感



3勝1敗でグループリーグ戦敗退。充実感と悔恨が残るゲームは、エディジャパンの集大成として記憶に残る1戦となった。

アメリカ戦も先の3試合と同じく、非常にタフなゲームになった。前半から交互にトライとPGを繰り返し、どちらが主導権を握り続けるか解らない展開が続いた。
アメリカ代表も前日の時点でグループリーグ最下位が決まっていたが、全く消化試合にする気は無かったと言える。
前節の南アフリカ戦は控えメンバー中心で挑んでおり、1勝のターゲットを日本へと置いていた。2チーム制で挑むことに冷ややかな目線も向けられていたが、この試合の出来を見れば「アメリカ代表のモチベーションは2チーム制で下がっている」とか「日本を舐めている」とは言い難い。(やはり合理性を重んじるお国柄ならば2チーム制も適応できるのだろうか?)
この日のアメリカはピック&ゴーが非常に好調だった。敵陣に入るとFWでゴリゴリ攻め、日本のディフェンスがラックに集中するのを見計らって、手薄な場所にボールを展開する。後半31分にワイルズが奪ったトライはその典型だったと言える。もう少しハンドリングエラーが少なければ、この試合はどっちに転んでいたか解らなかったかもしれない。

とは言え、日本代表はとても冷静に試合を進めていた。常にリードを守りきり、悪い時間帯では五郎丸のキックで逃げる。メリハリの利いたゲームメイクはW杯で経験を積むごとに洗練されていたと感じる。
後半31分のトライは崩されたかたちなのでもったいなかったが、この日も沢山の素晴らしいタックルを見せてくれた。特に後半19分にマフィがングウェニアを止めたタックルと、29分に藤田が相手のグラバーキックをインゴールで冷静に処理したシーンは印象に残った。
先日のレビューで「攻守の切り替え時の対応が悪い」という旨を記したが、上記の2プレーはそれに該当しない。特に2年前にルーク・ヒュームにやられっぱなしだった藤田の奮闘は大きく評価を改めたい。2019年を担う選手がプレーで成長を示した事については、去りゆく指揮官も満足している事だろう。

3勝という想定以上の成績を残したのに、グループリーグを去るのは辛いの一言に尽きる。ただ、4試合を通して奪ったボーナスポイントが0、奪われたボーナスポイントが3というところに、現時点での限界が示されているとも感じる。特に、スコットランド戦で最低限のボーナスポイントを得る、あるいは与えない戦いができていれば……というところだろうか。
(南アフリカ戦は勝利の時点でボーナスポイントみたいなところがあるので、流石に文句を言うのは野暮だと思う)

勝ちきる経験を得たという収穫。そして、強い相手に食らいつき、弱い相手を圧倒するには? という課題。まだまだ強くなれる「余白」を残したまま、エディ・ジョーンズ率いるラグビー日本代表は終幕となった

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2015年10月9日金曜日

【ラグビーW杯】日本対サモア戦のレビュー&アメリカ戦のプレビュー



全てが上手くいった前半と、アクシデントで思い通りにいかなかった後半。対照的な時間を過ごした日本代表だったが、「しっかり勝ちきる」という根幹はぶれなかった。

この試合に関して言えば、サモアの規律不足で大分試合が壊れてしまった感も否めない。前半だけで2回もシンビンを食らう試合というのは、コアなラグビーファンでもなかなかお目にかかれないものだ。(ちなみに、サモアのペナルティ数は19。4分に1回は反則をしていたのである!)
数的優位の状況でスクラムからトライを奪い、前半ロスタイムは山田のスーパープレーでだめ押し。20-0での折り返しに多くのファンは安堵しただろう。
前半で優位に立てた理由の一つに、僕は両サイドを制圧できた事を挙げたいと思う。しっかりとディフェンスラインを敷いてゲインを防いだことで、攻撃を縦から横へ移す。松島、山田が彼らをしっかりマークし、強いタックルでタッチ外へ追い出していった。
サモアにはツイランギ、ナナイウィリアムズといった強力なランナーがいたが、彼らが気持ちよく突破するシーンは皆無だった。両名のMOM級の活躍はもちろん、チーム全体でサモアの強みを出さないようにさせていたのが好印象だった。

しかし、後半16分に山田が負傷退場してからは厳しい展開だった。確かにカウンターからトライを奪われたとは言え、サモアのモチベーションはそれほど高く無かったように見える。しかし、負傷者が相次ぎ上手く選手を配置できない中だと、日本代表の推進力も弱まっているのも顕著だった。
後半19分と30分にPGで追加点を得ようとする安全策は、ボーナスポイントの事を考えると弱気に見えた。個人的にも、どちらか一本はトライを狙っても良かったと考える。しかし、最終的には「しっかり勝ちきる」という部分を尊重したのであれば、あまり文句は言えないだろう。南アフリカ戦も「しっかり勝ちきる」というテーマを元に、最後にスクラムを選んだのだから。


2015年10月4日日曜日

【ラグビー】トップリーグ コカ・コーラ対豊田自動織機&ホンダ対クボタ戦の個人的雑感



遠く離れたイングランドでの熱気とは裏腹に、駒沢陸上競技場は穏やかな青空と空気が広がっていた。

トップリーグプレシーズンリーグはグループリーグ戦が終了し、今週はトーナメント1回戦。ここで開かれているのはシールドトーナメント、簡単に解説すると「グループリーグで最下位だったチームどおしの対戦」である。

悪く言えば「最下位争い」なだけに、上位チームと差が生じているのはいなめない。がくっ、とくるミスや凡プレーも散見された。
「やはり役者が揃わないと厳しいのだろうか」。ふとそんな思いが頭をよぎる。W杯を戦う日本代表選手はもちろん、7人制日本代表の選手も遠征を重ねているため、所属チームの試合には出場できない。
桑水流がいればあの局面も守り切れたかな? とか、立川がいればマプーのラインブレイクも強力になるのかな? とか、レメキがいればホンダの攻撃は単調にならないのに…とか。



そんなモチベーションが保ちにくい中だからこそ、ぴりっと試合を引き締める選手の評価は高くなる。
今日はベテラン選手の活躍が目立った。シャトルズのオフェンスに勢いを与えたジェラード。スピードで相手を置き去りにしたクボタのダニエル。敗れたとは言え、ホンダの司令塔小西の丁寧なパスとキックにも好感を抱いた。

ついつい遠く離れた大舞台に目が行きがちだが、もう2019年への戦いはスタートしていることを忘れてはいけない。挙げた選手たちが4年後、その舞台に立っている可能性はゼロだと誰が言えるだろうか?
来週でプレシーズンは終了する。どんな状況でも「未来に繋がるプレー」を、観客たちに示し続けて欲しい

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