2013年7月15日月曜日

【今日の1枚】“JFL”の表情

シーズンも折り返してしまったが、今季初のJFL観戦に行ってきた。
対戦カードはFC町田ゼルビア対横河武蔵野FC。
いわゆる「南北多摩合戦」である。
どちらも昨年観戦に足を運んだクラブであり、思い入れもあるのだが、今回は「アウェーを体感しよう」という事で横河武蔵野側にお邪魔させていただいた。

既にご存知のサッカーファンも多いと思うが、来季より「J3」というプロクラブ色の強い下部リーグが構成され、一部のJFLチームはそちらへの移行を進めている。
昨年J2に所属し、再びJリーグの道を目指す町田も「J」と名の付く方向に行く算段が強い。
一方、企業チームをベースとしたアマチュア色を残す横河武蔵野はJFLに残る方向だ。
よって、来季は同じリーグのカテゴリーで「南北多摩合戦」は見れない可能性が極めて高いのである。



そうなると大いにスタンドはヒートアップ…と思っていざ乗り込んだが、思いのほか人は少なかった。
昨年見た天皇杯みたくクラブの内外で動員をかけなければ、こんなところに落ち着くのかもしれない。
しかし、スタンドの威勢は天皇杯の時と同じ。
銀河鉄道999のAメロを口ずさみながら、時折混ざるコールリーダーのジョークにニヤニヤしていた。


試合は思いがけない乱打戦。
横河がハイプレスと素早いサイドアタックで町田の守備を切り裂けば、町田は新戦力・杉本のドリブルなど、ペナルティエリア内で素晴らしい「崩し」を見せ横河のディフェンスを無力化させた。
最終的には2-2のドロー。
退場者を出しながらも粘り切った横河ゴール裏からは労いの言葉が飛び交い、ツメの甘さが目立った町田のゴール裏は静まり返っていた。



試合後のゴール裏もしばしざわついていた。
監督が解任された後の初めてのホームゲームという事もあり、「挨拶も兼ねてゆっくり場内を一周する」という事だった。
ホーム側をゆっくり回るのは珍しい事ではないが、「こっちも来るんじゃないか?」という声が聞こえた時は驚いた。
JFLには疎いので事情があまり飲みこめないのだが、本当に来るだろうか?




待っていたら実際にやってきた。
何ともJリーグではお目にかけられないシチュエーションである。


バツが悪いとはこういう表情を指す


古参の横河サポの標的は、かつて所属し現在は町田で主将を務める太田に向けられた。
「焼肉を奢れ!」といったおどろおどろしい(!?)野次が続く。

とは言え、自分はどう言葉をかけたら良いのかよく解らなかった。
横浜の某クラブのサポーターとしては「またJリーグで会おう」なのだが、横河ゴール裏でそれを言うのはタブーの様な気がした。
暫く黙って写真を撮り続けることにした。

次は天皇杯予選決勝で会おうぜ! 
えーっ、それは勘弁だよー!

そんな横河サポのやり取りを聞いて町田の選手たちは苦笑いを浮かべていた。
儀礼的な挨拶を終え、ゆっくりロッカーへと帰っていく。
短いやり取りだったが、何ともJFLらしい雰囲気だった。
そして、これが「最後」だという事に対して、まだ実感が湧かずにいる

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