2015年5月24日日曜日

僕がレビューをする上で気をつけている4つのこと

スポーツ観戦をする際は必ず、試合後に雑感というかたちでレビューを記し、ツィッターにアップするようにしている。
また、昨今ではセルフパブリッシング作品を中心に本のレビューもするようになった。こちらはスポーツとは違い、まだまだ内容はひよこなので、レビューのレビューをして欲しいところではあるにだが……。
レビューの効能については色々と挙げることができるだろう対自分としては「備忘録」であり、対他者では「有用な情報の共有」というところだろうか。享受したものを振り返るというのは大事なことである。

さて、スポーツと本を並行してレビューしていくうちに、ジャンルは違えど「大事にしたい原則」は割と似通っている事に気がついた。
今回はその原則を4点に要約し、発表したいと思う。あくまでも私自身の視点ではあるのだが、現在レビューしている人も、これからレビューしたい人にとっても、何らかの参考になれば幸いである。


①良いと思った部分は感情を込めて評し、悪いと思った部分は冷静かつ論理的に評すること


レビューに躊躇してしまう人も多いと思うが、その原因は「褒める/叱る」の難しさに起因しているのではないだろうか。
私個人のパーソナリティにおいては、叱ることよりも褒めることの方がイージーだと感じている。良いところを挙げられて嫌な気分になる人間はそういないからだ。褒める/良いところを伝える部分については伸び伸びと、感情を込めて行うようにしている。

が、世の中には退屈だったり、怒りが芽生えてくる試合や本と出くわすことも、残念ながら多々ある。今後の人間関係などを考えれば、一番良いのはレビューせずにほったらかしにする事だが、敢えてそれを指摘する方が良いという場面も存在する。
その際はなるべく感情的にならず、なぜ/どこが/どのように悪いと思ったのかを冷静かつ論理的にピックアップする事が大事だ。感情ではなく情報に落とし込むというイメージで記し、不快な印象や要素を少なくしていけば、相手にも正しく伝えることが出来る。
とは言え、冷静なレビューができない、あるいは書く内容が殆ど無いと感じたのならば、それはそっとしておく方がベターなのかもしれない。


②特に良いと思った場面、人物を選出すること


スポーツの試合でMOMを選ぶのはもちろん、愛読する電子雑誌「月刊群雛」でも1番のお気に入りの作品をピックアップするようにしている。単行本については、良い場面や特にためになった情報を抽出している。良いと思うものをピックアップするのは他者に良い情報を伝える面、そして自分自信の嗜好や価値観をしる上でとても重要である。

出来不出来が情報化され、視覚的にも分かりやすいスポーツとは異なり、出版物の出来不出来は序列をつけにくい。それを嫌う方がいるのもよく存じている。
その一方で群雛をレビューしていると、自分が苦手としていたり、不得意だと思っていたジャンルの作品がベストだったりする事もあった。本や作者の「真の実力」を認識し、他者に伝えるためにも、「何がベストなのか」をチョイスする試みは避けないようにしたい。


③レビューは1対1ではなく、無関係な第3者が共有できることを認識すること


レビューは自分の言葉で自由にするのが大事である。しかし、感情があまりにも前面に出すぎてしまい、レビューなのか相手への悪口なのか不明なものもある。
本稿ではいわゆる悪質なレビュー(?)の是非は問わない。何が正しくて何が間違っているのかは私もよくわからないし、辛辣な内容の方が、その場面では適したレビューということもある。

ただ、レビューを表に出す前にひと呼吸置いて、このレビューを第3者が読んだ時にどう感じるのか? を考えるひと手間するに越したことは無い。もちろん、感情に任せすぎたが故に事実誤認をしていたとか、相手を攻撃するつもりが自分の方が非難を浴びそうな内容だったとか、そういうリスクを避ける上でも、投稿前に少し踏みとどまることは大事である。


④あんまり自分を卑下し過ぎずに、堂々とレビューすること


最後は精神論(!?)だが、「どうせ私なんて」と思わずに堂々とレビューはすれば良いと思う。
レビューという活動事態が一歩偉そうな立場からモノを語るという役割を担っているので、「これを発表してみんなから偉そうと思われたら」と考えるのは取り越し苦労だと思われる。



…以上4点をこれからも頭に入れながら、今後ともレビューの活動を行っていきたい。
セルフパブリッシングという世界に入って感じたのは、意外と他人の作品について語る文化が無いということだった。
スポーツとは異なり、作者の人となりが見えやすい、あるいは作者と読者の役割を兼任しているが故に、躊躇している側面もあるだろう。

スポーツのように多様すぎて玉石混交というのも、情報の受け手としては大変だ。
しかし、一方的ではない「多様な視野」があるのも非常に大事である。また、レビュー自体の良し悪しも評価の対象となれば、それはセルフパブリッシングというジャンルがより一歩先に進めるのではないだろうか。

作者や作品を育てる/守る文化としてのレビュー活動。セルフパブリッシング界隈でもより一層盛り上がっていくように、私も継続して切磋琢磨を繰り返していきたい

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