2011年のW杯優勝以降、「強い代表」をベースにしながら、認知度向上と文化定着を狙った女子サッカー。先の敗戦はその流れに一つの終止符が打たれたことを意味する。
果たして、女子サッカーはどうなってしまうのだろうか? 大丈夫なのだろうか??
先日、ニッパツ三ツ沢球技場へ足を運んだ。先週開幕したなでしこリーグ2部を観戦するためである。
対戦カードはニッパツ横浜FCシーガルズ対セレッソ大阪堺レディース。共に今季から2部リーグに昇格し、かつJリーグのクラブがバックにいるもの同士だ。
さて、肝心の試合だが、双方の未成熟な部分が目立つ試合となった。
全体的にセレッソがペースを握るも、フリーのシュートチャンスを幾度も逃し得点に結びつかない。シーガルズはコーナーキックでトリックプレーを披露し、後半22分に先制点を挙げたが、すぐさま不安定な守備の連携ミスを突かれて同点に。その後も双方勝負どころでのミスが続き、1-1の痛み分けで幕を下ろした。
スタジアムの雰囲気は、普段のJリーグのそれと同じだった。双方のサポーターがメインスタンドに陣取り、「男性」のチームと同じチャントを歌う。
確かに、なでしこリーグにはJクラブのサポートを得ているチームが増えてきている。読売クラブ時代から庇護を受けているベレーザは勿論、仙台、浦和、J3の長野もそれに該当する。実業団や学校(大学、専門、高校)のチームもより「クラブ」化が進んでいる。
かつて多くのチームが社会情勢の煽りを受けて、女子サッカーから撤退した。クラブ化となでしこジャパンの追い風は、間違いなく女子サッカーの安定に寄与している。
だからこそ、より「クラブ」としてのオリジナリティが欲しいとも思ってしまう。なでしこジャパンは男子チームや当時の世界との潮流とは異なる、オリジナリティあるサッカーで強豪への階段を駆け上がっていった。
次はボトムアップの部分で、よりオリジナリティを発揮してもいいのではないだろうか。普段のサッカー、普段のクラブとは異なる雰囲気をどう醸成するのか? 安定を追いたくなる時期ではあるが、それを挑戦しない言い訳にするのは寂しい。
女子サッカーはみんなが心配するほど、ヤワな存在ではない。とは言え、こういう苦しい時期だからこそ、より頭を使って応援しなければならないとも思っている
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