「そうですね。ただ、関東リーグ戦は毎年混戦になりますので、まだまだわかりませんよ(キリッ」
いや、それで終わりかよ!!!
…というテンプレを某ウィークリーで3週間連続で見せつけられてしまい、頭を抱えている中大ラグビーファンも多いことであろう。
例年とは違う躍進ぶりなのに、どうもメディアでの取り扱われ方は例年通り。
毎年地味に残留のみを果たしてきた事の報いが、遂にこの段階で出てしまったのだろうか…
まあ、そう嘆いていても仕方が無いので、ラグビー部を追い続けてきてはや7年の自分が「今年の中大ラグビー部の特徴」について、一筆記そうと思う。
19日は熊谷ラグビー場にて法大戦もありますので、今後の観戦のご参考にして頂ければ幸いです。
(ちなみに、自分は仕事の都合なので次の観戦が最終戦になりそう…)
攻守で光る「ライン」の出来栄え
この両者を支えているのが、オフェンス、ディフェンス共にしっかり陣形を整えている事に尽きる。
攻撃はいわゆる、サントリーやジャパンで用いられている「選手がしっかりラインに並び、多様な選択肢を保持する」という考え方に立脚されたものだ。
昨年から取り入れられ、関東学院大戦では幾つものトライを奪う事ができた。
とは言え、他の試合では不完全燃焼に終わってしまったのも事実である。
今年は一層戦術が浸透しただけでなく、松田監督のインタビューにもある通り「ハンドリングエラーが大幅に減った」事も大きいだろう。
やりたい戦術と基本的な技術、この2つが調和し始めているのだ。
一方、ディフェンスにおいては「数的優位」と「キーマン潰し」を徹底している。
前者は東海大戦や立正大戦にて、大外の快足WTBにボールを回された後の対応でよく見られた。
小原や早川と1対1の局面になるシーンも目立ったのだが、決してトイメンはすぐにタックルするのではなく、FBやCTBが下がるのを待って「1対2(ないしはそれ以上)」の局面をつくる。
そして相手の攻撃を遅らせる。
要するに、「ゲインされない」事よりも「数的不利にされない」事を重視しているのだ。
数的有利だからこそ、並みのサインプレーでは崩されず、BKを余裕で走らせる事も殆ど無い。
後者についても基本的には「数的優位」の発想だ。
ペネトレーターに対しては、必ず複数人のタックルで止める。
当然、倒した後にすぐに新たなディフェンスラインを敷かなければならないのだが、そのスピードも終始衰える事を知らない。
それを支えているのが、次の「フィットネス」という部分に繋がってくる。
フィットネス強化と「走らせる」戦法
立正大戦、後半ロスタイムのトライ
相手選手が足を攣り始めたら、それが勝利への合図である。
少なくとも、この3試合で足を攣った中大の選手は1人もいない。
もちろん、「激しいディフェンス」というかたちでフィットネスの強化を感じる事もできるのだが、その一方で「無駄な動きが減った」とも感じる。
それを支えているのが、浜岸や羽野を中心とした「ロングキック」の有効活用である。
「キックで逃げて、相手を走らせる」。
ディフェンスを基盤として戦う中大においては、エリアマネジメントと言うのも重要な側面である。
伝統的に「22mラインに入られた後のディフェンス」は得意としているのだが、問題はそれを切りぬけた後。
キックをミスして慌てているうちに相手が息を吹き返して…という失点パターンである。
しっかりタッチを切る。(その後のラインアウトもミスしない!)
正確なパントで相手を惑わせる。
ないしは、長い距離を蹴って相手を背走させる…
PGも含め、キックの成功&陣地回復が相手に与える疲労感というのは、ここまで相当なものか…。
陣地のコントロールが、中大のゲームコントロールの生命線である。
☆今後の展望
「まずは選手権」というのが第一目標である。
大事なのは目の前のリーグ戦であり、目まぐるしく変わる勢力図の中で生き残らなければならない。
次の2戦(法大、拓大)については「リベンジ」というテーマになるだろう。
前者は昨年2点差、そして今年は春のリーグ戦でダブルスコアの敗戦。
後者も昨年7点差。無敗記録を誇った上柚木での敗戦だった。
勝たなければならない動機はある。
この2試合を無事に乗り越えられなければ、話は先に進まない。
先に進んだとしても、流通経済大も日大も難敵だ。
初体験の「プレッシャー」を感じる試合は続くだろうが、これをどう乗り越えていくかが今後の課題ではないだろうか。
強烈な負荷がかかっても、崩れない強さが身に付いているかどうか。
残り4試合での成長に期待して、次の改訂を楽しみに待ちたいと思う
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