2013年8月25日日曜日

「楽しいラグビー」への前準備 ~その3 オープン戦雑感と「個の力」の言語化について~

トップリーグ開幕まで1週間を切った。
「そろそろ頭をラグビー脳に切り替えなければ」と思い、空いた時間を使って二子玉川にあるリコーのグラウンドへ足を運んだ。
道路の渋滞もあり、到着したのは前半5分ごろ。
少し雰囲気がおかしいな?と思っていたら、「今日は諸事情で20分ハーフの試合」という声が聞こえてきた。
思わぬアクシデントである…。



というわけで、今日の記事も予定を変更して短めに整えようと思う。
1つは試合雑感と双方で最も印象に残った選手。
もう1つは「今シーズン試合を見る上で注意したいこと」である。


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短い時間ながら、持ち味を出せたのはリコー側だと思う。
一昨年見せた「縦への攻撃」が復調傾向にあり、のびのびとプレーしていた。
攻守共に激しさをみせたのはウイングに入った渡邉選手。
特にタックルの成功率は非常に高く、ゲインを防ぎ、ライン外へと何度も弾き飛ばした。

課題はトライへのラストパス。せっかく数的優位に立ったのに、繋がらないシーンがもどかしかった。
もう少し点差の開く展開ではないかとも思う。


NECは主力メンバー抜きで、物足りない印象。選手層突き上げの道はやや厳しいか。
そんな中、注目選手を挙げるならば、この日はNO.8で出場していたデルヴだろう。
他の選手たちとは違い、「ガツガツ」ではなく「しなやかでスマート」なプレーをする印象だった。
これまでのNECのFWとはタイプが違うだけに、どう融合されていくのかが気になるところだ。


今回の文章もそうなのだが、良いプレーや印象に残る選手はなるべく個人名を挙げて、具体的に褒めていこうと思っている。
(今日はかなり不完全燃焼に終わってしまった感はあるが…)

そう思っているのにも、しっかりした理由がある。






サッカー日本代表の本田圭佑選手は、W杯出場を決めた後の試合の記者会見にて、「世界で戦うためには個人の力を伸ばさなければならない」という事を強調していた。
以来頭の中でその発言が引っかかってしまい、Jリーグから草サッカーに至るまで「“個”の強い選手」というのを追うようになってしまっている。

ラグビーの場合、「個の力」とはどういうものなのだろうか?
イメージが湧くのはナドロのように力強く走ったり、大野のように働き者だったり、田中史のように精神力の強い選手だったり…
挙げたらきりが無くなりそうだ。

10月一杯でトップリーグの第1ステージが終わると、すぐにオールブラックスとスコットランド代表との試合が待っている。
組織的な攻撃を標榜し、戦術理解度を深めている日本代表がどこまで通用し、どこで壁にぶち当たるのかは非常に気になるところである。

春は良い雰囲気で終わったとは言え、秋の対戦カードは少し負荷が強くて厳しい戦いになりそうな予感はある。
そんな状況を先取りした上で、本田の発言を頭に入れながら、その試合で「強い!」と印象に残った個の力について取り上げていきたいと思う。
組織が壁にぶつかった時、それを乗り越えたり壊したりするのは「個人の力」ではないのか? そこに適切な評価と価値を、規模は小さいけれども与えていきたい。

もちろん、「体が大きくてパワーがありますね」といった画一的なモノにならないように、丁寧に言語化していこうと思う。
知識不足の部分が多く、下手をこくかもしれないが、言語化という作業はカテゴリーを問わず、1年間諦めずに続けていきたい

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