2013年9月24日火曜日

ブギウギのリズムに合わせて ~関東大学ラグビーリーグ戦 中大対大東大 試合雑感~

東京ブギウギ(とうきょうブギウギ)とは、鈴木勝の作詞、服部良一の作曲、笠置シヅ子の歌唱により、1947年発表(ただしレコード発売は翌年1月)されてヒットしたブギのリズムによる日本の歌謡曲であり、「青い山脈」「リンゴの唄」などと並んで、戦後の日本を象徴する曲として有名である。

とWikipediaには書いてあった。
色々な動画サイトを回ってこの曲を聞いていたのだが、原曲も良いけれど福山雅治のカバーもなかなかカッコ良かった。



ミラクルひかるのモノマネもなかなか面白い。




…話が逸れた。
なぜこの曲を取り上げたのかという事、中大ラグビー部は今年からトライ後に「中央ブギウギ」というチャントを歌う事になったからだ。
トライ後のコールは「T・R・Y トライ!」がリーグ戦の定番だったが、その牙城を中大が崩したのである。誇らしい事ではないか!
まあ、元ネタは酒井HCと仲が良く、夏合宿でも講演に来たというU氏の贔屓チームのチャントだと思うのだが…



それはさておき、大事なのは今日の試合でこのチャントが歌えるかどうか。
早く聞きたい&歌いたいのだが、相手の大東大はそう簡単にはトライを許さないチームだ。
春シーズンの調子も良いと伝え聞いている。
両者にとって大事な大事な開幕戦。
予想通り、80分間緊張感が続く熱戦になった。




守備対守備




試合は「ディフェンスのぶつかり合い」だったと思う。
それほど両者のディフェンスは固く、工夫を凝らしていた。

中大はオネセマ、テビタ、高橋らのペネトレ―タ―をダブルタックルで止め、ボールの動きを殺す。
上手くCTBに繋がれた時は危なかったが、次第にラインに戻るスピードも早くなり、2次対策、3次対策も上手くいくようになった。

対する大東大は中大の走れるBKを封じようと、バランスの良いディフェンスラインを敷いていた。
中大のボールキャリアー(特にバックスリー)が走り込むと、良い距離感で複数名の相手選手が立っており、大東の数的有利になっている。
これの繰り返しだった。

前半は両者の足取りが重かったが、簡単なミスが多いというよりも、「我慢による疲れ」が原因だったと感じる。
それだけこの試合にかける意気込みは重く、重要性が高かったということだ。

前半5分に大東大はオネセマのモールで先制。
その後は大東も攻めあぐね、32分に中大・浜岸のPG成功で追いすがる。
互いにフラストレーションが溜まる中、3-5の大東大2点リードで折り返した。


体力勝負の明暗


浜岸には独特の落ち着いた時間が流れている

そんな互角な試合だったが、明暗分かれたのはフィットネス。
大東は足をつる選手が後半の始めから散見されたが、中大は最後まで粘り強く走り、守備のタスクをこなしていた。
一気に2トライを奪ったシーン(後半15分・北村 後半21分・羽野)も相手の足が特に止まったと感じる時間帯だった。

勝因をもう1つ挙げるならば、前評判は不利だと思われていたFW戦を制した事である。
特にセットプレーは終始安定しており、「迂闊にマイボールを奪われる」という事も無かった。
FWの潜在能力も捨てがたいと思っていたが、まさかここまでセットプレーで優位に立てるとは…

MOMはスクラムの強さを称えて三宮。
トイメンの高橋主将との真っ向勝負は、清々しい程の勝ちっぷりだった。
浜岸のゲームメイクも落ち着いていた。
大東大の圧力も終始強かったが、パニックにならずに試合を進められたのも、彼のPGでの加点や冷静なタッチキックがあってこそ。
タイプとしては松下(現ライオン)に近い印象。
二人とも1年生選手ながら、今後に期待ができる活躍だ。


口ずさみながら歩んでゆく


話を「ブギウギ」に戻そうと思う。
「東京ブギウギ」という歌は簡単に説明すると、「ブギのリズムに合わせて皆で楽しもう」というものである。
そういうグループ感が転じて、スポーツの現場でも「得点の後に皆で楽しもう」という意味で用いられるようになった…と解釈できそうだ。

色々なチャント候補があったと思うのだが、彼らが「ブギウギ」を選んだのは正解ではないかと思う。
あの曲が持つ「一体感を生み出す雰囲気」と「底抜けの楽しさ」は、接戦と悔恨で疲弊してきたラグビー部を癒し、かつ空気を変えてくれるのに相応しい1曲だ。

あとは、このブギウギをもっと多くの人と共に歌いたい。
皆で歌えばピッチにも届くし、ピッチの選手も聞きたくなれば奮闘してくれる。
そして勝ち試合後ならば、もう一度「ブギウギ」を歌える…

良い循環が生みだされようとしている。




単なる勝利だけでなく、チーム体質の改善という非常に難しいテーマに中大ラグビー部は取り組んでいる。
もちろん、それは「1年間のショック療法」で終わるものでは無く、もっと長い時間をかけて取り組まなければならない。
4年というスパンで選手が入れ替わる大学スポーツという世界において、継続は難儀なテーマである。

そういう意味でも、継続を忘れないための象徴が必要だと感じる。
その1つがこの「ブギウギ」のリズムであり、多くの人がそれを口ずさむ事ではないだろうか

2 件のコメント:

  1. リコーのキニキニラウ選手の応援でも使わせていただいております。
    (歌詞)
    リコーキーニキーニ リコーキーニキーニ リコーキーニキーニラーウラーウ

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    1. 昨日は応援お疲れ様でした。
      キニキニラウも強力なBKのスタメン争いに潜り込んで欲しいですね…タマティとの相性も良いと思うので。キニキニラウラウー♪

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