2014年4月28日月曜日

スポーツファンの僕が「ニコニコ超会議3」に行って感じたことを書いてみた



せっかくのゴールデンウィークなので、少し変わったところに足を運んでみた。
場所は幕張メッセ。イベント名は「ニコニコ超会議3」というものだ。

動画投稿サービスサイトである「ニコニコ動画」のアカウントを私が取得したのは2007年秋。
かれこれ長い付き合いであり、大学時代以降のサブカルチャーやアングラなエンターテイメントというのを、この場所で補ってきた感がある。
最近少し疎遠になっていたが、少し興味深い出し物がいくつか有ったので参加してみることにした。



女の子のケツを追いかけようと思ったら力士のケツを追いかけていたでござるの巻


一時間以上入場列に並んだ末(!?)、真っ先に向かったのがココ。
まあ、結局はスポーツ観戦なのですが…笑
「大相撲超会議場所」といい、幕張メッセに堂々と土俵をつくり大相撲の巡業を行うというものだ。
私が着いた時には丁度横綱の土俵入りであり、その後は1時間ほどかけて幕内力士の取組が行われた。



一番奥の立見席だったが意外と土俵までの距離は近く、写真も良いものがいくつか撮れた。
5月場所前の大事な時期ということもあり、取組自体は軽い内容だったが、力士の技とパワー、何よりぶつかった瞬間の激しい音(ラグビーのタックルと同じでなかなかのもの)に十分楽しめた。
土俵横には大型ビジョンもあり、取組の様子を様々な角度から撮影したり、ネット視聴者のコメントを流して感想や決まり手(多分コアなファンが丁寧に流してくれたもの)を見て感心したりと、普段のテレビ観戦とは違う楽しみ方も可能だ。

会場の設備としては、競馬のパドックのように立ち見席に段差をつくってくれれば、もっと後ろの人も楽しめたかもしれないので少々残念。
土俵の隣がアニメ関連のブースだったので、時折上がる黄色い歓声(?)を聞きながらプレーするのは、力士の立場からすると少し難しいものだったかもしれない。




相撲が終わった後はぶらぶらしていた。
企業ブースに行ってゲームをしたり、ニコニコの歴史を勉強したり、お茶漬けやパピコを食べたり、バーチャルミクさんと握手をしたりした。
最後にあらゆるブースで「いーあるふぁんくらぶを合わせてみた」という催しもあり、「演奏してみたブース」でワイワイとライブを楽しんだ。
6時間ほど会場にいたが、心地よい疲れだったと思う。

ニコニコ動画も度重なる仕様変更や事件(?)が議論となり、ファンが離れていったこともある。
しかし、超会議で見せた姿はまだまだパワーが有り余っている感があり、これを超える場所をつくるのは非常に難儀だと思う。
また、イベント自体は非常に刺激的なものであり、来年も機会があれば参加したい。

あと、一人で回るのはやっぱあれだったので、来年はぼっちじゃなくてそういうのに詳しい友人を誘おう(提案)






話がずれた。
この日の観戦のもう一つの目的は、「大相撲超会議場所」から「ネットとスポーツの新たな可能性」を探るというものである。
あの場を通して感じたのは、相撲界は非常に幸せな流れでニコニコ動画と馴染んでいるということだ。

超会議において、スポーツをテーマにしたブースは大相撲以外にも競輪とバスケがあった。
しかし、「ニコニコらしい」ブースとはお世辞にも言えず、よくある「企業ブース」の一つというイメージだった。
私も正直食指は伸びなかった。

なぜ、相撲は超会議の中で存在感を示せたのか?
こちらの記事にあるように、11年の八百長騒動で大相撲のテレビ中継が中止になった際、代替のメディアとなったのがニコニコ動画である。
また、かつては相撲MADが投稿されて人気を博したこともあるし、過去の名勝負といったアーカイブ映像も多数残っている。

「新たなファンを獲得したい相撲協会の動き」と「動画投稿サイトを通して楽しむ相撲ファン(とライトなギャラリー)」。
この二つの動きが「何でも自由に受け止めてくれる」ニコニコ動画で積み重なり、今回の超会議場所の誕生に繋がった。
そういう流れなのだろう。

スポーツファンはどういう訳か、興味の薄いライトな人間をどうやってスタジアムに足を運ばせるか/誘うかを議論しがちである。
しかし、自らがいわゆる「興味の薄いライトな人間」がたくさん居そうな場所へ足を運ぶことはあまり議論されていないし、その場で独自の文化をつくろうという動きは弱いのではないだろうか。
マイナーな競技やスポーツクラブを追いかけていると、間違いなく「ネットの活用」が話題となる。
そういった意味で、相撲が向けている「異なる場へ飛び込み、その場の文化と融合する」というベクトルは非常に興味深いものがある。



当然、ニコニコ動画のように人/モノ/カネがカオスに集う場所ならば、埋没してしまう危険性も非常に高い。
その分、成功すれば面白い広がりを見せる。
難しいアプローチだが、超会議場所の盛り上がりを見てしまった以上、チャレンジする価値は大いにあると思っている

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