『月刊群雛 (GunSu) 2015年 01月号 ~ インディーズ作家を応援するマガジン ~』 鷹野凌(編) 鈴木みそ(著) 夕凪なくも(著) 小林不詳(著) ハル吉(著) 竹島八百富(著) 米田淳一(著) 初瀬明生(著) 青海玻洞瑠鯉(著) 婆雨まう(著) 三島花鶏(著) 痛風亭ゑびす(著) 君塚正太(著) 晴海まどか(著、編) 王木亡一朗(著) YukiTANABE(デザイン) 竹元かつみ(編)著
という訳で、月刊群雛1月号の感想ツイートをこれから掲載していこうと思います。
1月号を一言でくくるならば「少し不思議な」感じ。
ファンタジーやミステリー的な雰囲気。更に細かく分類すれば登場人物の不思議な言動。
これらがラストシーンの答えにどう繋がってくるのかを考えながら、読み進めると面白いのではないでしょうか。
前回と同じく1番バッターは「計算する知性」なのですが、後続の雰囲気が違うとこうも雑誌自体の空気感は変わるのかと…。
11月号はブログ記事ベースで群雛レビューを掲載しましたが、今後はTwitterで呟いたレビューをこちらに転載するかたちを取りたいと思います。
普段行っている試合観戦の感想と同じスタンスで、書評を行った方が続きやすいのでは? と言うのが大きな理由です。
あと、レビューをするのと同時に、「僕自身が最も面白いと思った作品」を必ず選んで、それも記載します。
自分自身がレビューをすることで、他の作者の皆様のモチベーション向上であるとか、多角的に作品を再考するかたちになればなあ…と思っています。
石ころ程度のレビューですが、そういう意志で頑張りますーの!
前口上はこれくらいしにして、早速感想をどうぞー!
【1月号感想】夕凪なくもさんの「計算する知性 ver1.5」は今号で一先ず終了。この部分を掘り下げられると嫌だなあ、という部分をしっかり掘り下げてきたので、主人公の心情を思うと読後の辛さもまた増える。ver1.0にもver2.0にも期待が持てる繋ぎ方だったと思います #群雛
— ワラタスさん (@Waratas) 2015, 1月 12
【1月号感想】小林不詳さんの「芝浜」はタイトルの通り、名作落語の現代版アレンジ。落語を理解できる教養が…な僕も、なるほど、この設定ならすんなり飲み込める。物語のキーを握るメカの人物像に惹かれる。「近付いてもてはやす人より、暖かく見守る人」(by東尾修)の格言を思い出した #群雛
— ワラタスさん (@Waratas) 2015, 1月 12
【1月号感想】痛風亭ゑびすさんの「星空とアヴナルレ」詩人と少女のファンタジー。主人公と少女・アナのかみ合わないけど、なぜか段々心が通いだす会話シーン、この部分だけでも十分面白いし、微笑ましい。読み返すほど二人の関係が良い感じで続いて欲しいなあ…と思ってしまうのですが #群雛
— ワラタスさん (@Waratas) 2015, 1月 12
【1月号感想】ハル吉さんの「デリヘルDJ五所川原の冒険」は連載の第2回目。1回目は未読ゆえ、申し訳ないのですが感想は一言。五所川原がLPとレコードプレーヤーを貰い、家で試しているシーンは凄くあるある感あり。小ネタの差し込み方やセリフ回しは、強いて言うならクドカン的? #群雛
— ワラタスさん (@Waratas) 2015, 1月 12
【1月号感想】竹島八百富さんの「日本」はSF的("少し不思議"のほう)な物語。好き嫌いは分かれそうだが、非情に筋の通ったシニカルさである。ただ、自分の場合は「落ちこぼれるって何だ?」という視点で読み進めていた。そこからどう立ち向かうのかは、現時点ではなかなか言葉にできない #群雛
— ワラタスさん (@Waratas) 2015, 1月 12
【1月号感想】君塚正太さんの「天才と狂人」は現代文学を哲学的に解説した評論。冒頭から「表現の巧拙にこだわっていて深みが無い」の一文。耳が痛い。村上春樹氏に対する批評も鋭い。サンプル故に本書のほんの一部だが、文学史解説の側面でもなかなか読み応えがある #群雛
— ワラタスさん (@Waratas) 2015, 1月 12
【1月号感想】米田淳一さんの「夢二夜」はなんと、こちらも落語「芝浜」をモチーフにした小説。読み比べてみると、こちらの方が大人のファンタジーな印象あり。「悪夢」のシーンでドキッとし、その後の急展開にほっこり。あと、僕も正月当番してたので、主人公の気持ちが痛いほどわかります← #群雛
— ワラタスさん (@Waratas) 2015, 1月 12
※補足:小林さんが「ストーリーが破天荒だけど、夢のシーンが現実的」なのに対し、米田さんが「夢が破天荒だけど、ストーリーは現実的」という構成の色合いも比較してみると興味深い。
とりあえず、これで半分ですね。疲れたので残りは明日いずれ。予め明言しておきますが、1月号の私的ベストは「雪原のing」。後半5作も「少し不思議な」という点で共通しているのですが、感動→グロい→奇麗→許せない→オバQという壮絶なジグザグ打線過ぎて初見では読み疲れました(褒め言葉)
— ワラタスさん (@Waratas) 2015, 1月 12
【1月号感想】初瀬明生さんの「雪原のing」は雪国を舞台にした人間ドラマ。今号のMOMに推したい良作。私的に好きな物語の要素が詰まっているのが理由ですが。あと、キーマンの洋平君が過度に喋らないという、表現の引き算も上手く出来ている。洋平君役は演技力が求められるので大変そう #群雛
— ワラタスさん (@Waratas) 2015, 1月 13
※補足:MOMとしれっと書いてしまいましたが、群雛は「試合」ではないので別の表現が良いですね…orz MFW(Most Favorite Writer)というのはどうでしょうか?
【1月号感想】晴海まどかさんの「ご飯の時間」はホラー&ミステリーな作品。タイトルとは裏腹に、お食事前後には読めない描写てんこ盛りの一品。グロ的な個所はもちろん、人間関係の描写もぞぞっとする。また、テーマごとに作風を変えられるという、作者の懐の深さを感じた1作でもあります #群雛
— ワラタスさん (@Waratas) 2015, 1月 13
【1月号感想】青海玻洞瑠鯉さんの詩集「illumination」は前回の「moulin rouge」とはまた異なる印象。外のシーンが多いから快活になった? でも、心の深いところに留まる呟きもあり。まさに「電子的な光」と「自然的な暗闇」との対比という事でしょうか(詩的表現) #群雛
— ワラタスさん (@Waratas) 2015, 1月 13
【1月号感想】婆雨まうさんの「迷い犬、ポチの涙」はペットの一生を追った小説。「くせ者キャラの婆雨まう」(と僕が勝手に言っている)の真骨頂は思う存分発揮されており、読者の殆どがある登場人物に腹を立てることでしょう。人間のエゴに振り回される弱者の存在を痛烈に考えさせられる一作 #群雛
— ワラタスさん (@Waratas) 2015, 1月 13
【1月号感想】王木亡一朗さんの「不揃いのカーテンレール」は暮らしを題材にした短編小説集。登場人物どおしの会話や行動が適度に「噛み合わない」ところに、リアリティを感じる。日常や暮らしってそこまで筋が通っていないもの。5の「遅れて友達になるとあだ名で呼びづらい」のくだりが好き #群雛
— ワラタスさん (@Waratas) 2015, 1月 13
【1月号感想おまけ】表紙は三島花鶏さん。おめでたい背景と羊の絵でザ・お正月感あり。背景の富士山をよーく見てみると…。さて、編集後記にもある通り、2月号は別冊&新形式の群雛の2本立て! そして3か月間温めている編集長の隠し玉は何なんDA! 全ては1月27日発売まで待たれよ! #群雛
— ワラタスさん (@Waratas) 2015, 1月 13
また、当方のレビューは宣伝などにどんどん用いて頂いても構いません。つい最近澤さんが → http://t.co/DHJGjh2p9i という感じで使用しておりますので、ご参考までに
— ワラタスさん (@Waratas) 2015, 1月 13
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