いつまでも記憶に残るあの打席…
最終確認原稿が編集長から配信されたのが、実は1月17日。その時ニュースで頻繁に阪神・淡路大震災から20年云々というのが流れていたので、「ああ、偶然にも出来過ぎたタイミングだな」と感じてしまいました。
20年前も大阪の高槻というところに住んでいまして、今で言うところの震度5弱程度の揺れを体験したのですが、震源からある程度距離があったので、このように無事に過ごしております。
20年前も先の震災も、コアな部分から離れつつ、その怖さを体感すると言うのは一緒なのかもしれません。
そしてあの試合も、「ダイアモンド」と「観客席」という空間で、それぞれが違うベクトルで物事が進む事にもどかしさを感じていました。
不思議と距離感は似ているものですね。
さてさて、本作の舞台となった横浜対埼玉西武戦は自分の心に強く残る試合だった故に、いつか表に出そうと思っていたのですが、なかなか軽々しくブログにポンと載せるのも気がひけてしまい、長いこと暖め続けていました。
今回は「記念日特集」という舞台装置の後押しのお陰で、このように表に出せたのではないかと思います。ありがとうございました。
文章を書いているうちに気が付いたのですが、本作には「地震」や「震災」といったダイレクトな表現がありません。と言うか、それに気が付いてからは、一切省くように務めました。
これに関して言えば「変な拘り」の一言に尽きるのですが、何らかのコンテキストを得ないと本作が読めないと時と言うのは、「震災が風化している瞬間」なのではないかとも思ったりしています。
あと、別冊群雛は「記念日」というテーマで8人の作家が作品を発表しているのですが、なるほど、同じ入り口だけどみんな出口が違うからなかなか面白い。書く側としても読む側としても、非常に勉強になる時間でした。
また何らかのかたちで「別冊」はやって欲しいと思います。今回の記念日みたいな「お題系」も良いし、1,000文字以内のショートショート限定のように技巧を競うものでも良いかもしれませんね。
最後になりますが、「月刊群雛」1周年おめでとうございます!(強調)
当方はまだ参加して4ヶ月くらいですが、「セルフパブリッシング」や「日本独立作家同盟」という場は非常に刺激的です。
かつ、今までスポーツオタクに文章をばら撒いていた身にとって、「月刊群雛」という異国の地で自らの力を試し&磨き、そこから得られる今までとは違う反応はもまた魅力的です。
次回も皆様に読み応えのある、良い作品を提供していきたいなと思う次第です。
今後ともよろしくお願い致します!(そしていずれ発売する「ウマが逢う話」もご期待下さい)
『別冊群雛 (GunSu) 2015年 02月発売号(1周年記念号) ~ インディーズ作家を応援するマガジン ~』 鷹野凌(編) 晴海まどか(著、編) 君塚正太(著) 和良拓馬(著) 夕凪なくも(著) 絵空(著) 神楽坂らせん(著) 小林不詳(著) 米田淳一(著) Cot(著) 宮比のん(ロゴ) YukiTANABE(デザイン) 竹元かつみ(編)著
おまけ
「地元選出の若い代議士が始球式を務めた。さすが、父親に負けないだけのオーラがある」
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