2015年11月27日金曜日

「月刊群雛」2015年12月号掲載作品 「戦術ナドロ」のあとがきと言い訳



毎度お世話になりっぱなしの電子雑誌、「月刊群雛」の2015年12月号に参加させていただいております。
今回は「戦術ナドロ」という作品で参加しました。コアなラグビーファンの方ならご存じだと思いますが、2011年から14年にかけてNECに在籍したフィジアン、ネマニ・ナドロの日本デビューイヤーとその功績について記した一品となっております。

サンプルもございますので、まずはこちらをご一読頂ければ幸いです。


月刊群雛 (GunSu) 2015年 12月号 ~ インディーズ作家を応援するマガジン ~』 鷹野凌(編・著) 結城浩(著) 波野發作(著) 矢樹純(著) 米田淳一(著) 川瀬薫(著) 幸田玲(著) 晴海まどか(著・編) 和良拓馬(著) 泉鳴巳(著) よたか(著) 浅野佑暉(著) 長鳥たま(著) 0.9Gravitation(表紙デザイン) 宮比のん(群雛ロゴ) 原田晶文(編) 竹元かつみ(編)著

カレンダーの都合上、12月号は割とタイトな日程で色々と仕上げたなあと感じています。グレゴリウス歴を創った人が悪いとしか言いようが無いのですね。

ラグビーが自分の中では一番書き慣れているスポーツなのですが、逆にそれを「ラグビーを知らない人たち」にどう伝えるかという変換作業に一番苦労しました。
コアなファンも引き込みたいし、いつもの読者にもしっかり伝えたい。他の競技ならば後者に軸足を置くのですが、今回は割と欲張って二つとも突っ込んでしまったと思います。
ラグビーはブームの有無に関わらず(?)、一生をかけて書き続けるスポーツですので、これからも「質・量・幅の充実」を目指して参ります。






さて、今日は作中で少し語り足したい事を記していこうと思います。ちょっとコアなラグビーファン向けに語ります。

NECの試合を観る度にナドロを中心に写真を撮影していたのですが、その中で最も印象に残る1枚がこれでした。本作中に出てくるプレーオフトーナメントの準決勝、サントリー戦での1枚です。
いわゆる「ナドロ神話」が崩壊した試合であり、当時はかなりショッキングなものでした。
ただ、日本のラグビーが強くなるためには、どのようにナドロと真剣に対峙し、彼を封じ込め、乗り越えていく必要があったのかもしれません。彼が居たからこそ、強くなるヒントも落ちていたのです。
ラグビー界を元気づけるヒーローの側面と、ラグビー界が強くなるためのヒールの側面。その二面性が今までの「外国人助っ人選手」には無いところが、彼の存在を今後も語り継ぎたくなってしまう一つの側面だと感じています。

あと、この写真で隣に写っている大東功一がみんなのミスを必死にカバーする様が泣けるんですよねえ。彼も今年いっぱいで引退してしまったのがとにかく残念……




タイミングというのは時に残酷なもので、これほどラグビーに注目が集まっている最中にナドロが日本に居ないという事実が寂しすぎるのです。五郎丸以上に一般人受けする選手なんだけどなあ。
でも、やっぱり落ち込んでいる時期だったからこそ、ナドロが目の前に居てくれたと考えるようにします。そんなすれ違いもまた、ラグビーの歴史における必然なのではないでしょうか

そんなわけで、あるファンには懐かしく、あるファンには新鮮に感じられるラグビー選手の物語「戦術ナドロ」をどうぞよろしくお願いいたします!

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